【読書レビュー】“愛は技術” 難解なエーリッヒ・フロムの「愛するということ」を読んでみた

読書:小説&エッセイ

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何かのおすすめで知って借りた、図書館本。
愛することは技術なんだそう。

家族とずっと仲良く過ごせるヒントがあるかなと思い借りたが、思いの外、苦手意識のある知人に対しても考え方を変えて、苦手が少し克服できそうだと思った。

本書の構成

本書の内容は以下の4章構成。今の私には読むのが早かったのかなんだか、2、3章はあまり頭に入ってこずに流し読みしてしまった。

そのまま4章も読み流そうと思ったが、何故だかここは他の章よりもスッと入ってきた。

1章:愛は技術か

2章:愛の理論

3章:愛の現代社会におけるその崩壊

4章:愛の習練

要約

印象的な言葉&内容をピックアップ。

▶︎逆説的ではあるが、ひとりでいられる能力こそ、愛する能力の前提条件なのだ。

集中の練習:リラックスして椅子に座り自然に呼吸する。
→私の世界の創造者である私自身を感じとる。これを朝晩20分ずつすると良い。
それから何をするにも精神を集中させる。今行っていることに全身で没頭する。

*これは禅の「いま、ここ」と繋がるなと思った。フロムは仏教や禅の研究にも没頭したそう。

▶︎他人との関係において精神を集中させるということは、何よりもまず、相手の話を聞くということ。
たいていの人は、相手の話をろくに聞かずに…助言すら与える。

▶︎集中力を身につけるために、変化に敏感になる。重要なのは変化に気づくこと、内なる声に耳を傾けること。
なぜ不安なのか、いらいらするのか、内なる声はその理由を、たいていすぐに教えてくれる。

▶︎愛を達成するためにはまずナルシシズム克服する。ナルシシズムの反対の極にあるのが客観力。
これは人間や事物をありのままに見て、その客観的なイメージを、自分の欲望と恐怖によってつくりあげたイメージと区別する能力。

*ここの部分で、苦手な知人への、自分の勝手なイメージに少し気がついた。
勝手に悪意をもっていると感じ、勝手に被害妄想を抱いていた。
これからは「客観的」を意識した。

▶︎愛の技術の習練には、「信じる」ことの習練が必要。理にかなった信念を抱く。
信念をもつ には勇気がいる。勇気とはあえて危険を犯す能力であり、苦痛や失望をも受入れる覚悟。

▶︎人を愛するということは、なんの保証もないのに行動を起こすこと。愛とは信念の行為。また愛の習練の欠かせない姿勢は「能動性」である。

2023/1/21
#読書レビュー #読書感想 #感想

書籍紹介

著者:エーリッヒ・フロム
訳者:鈴木晶訳

出版:紀伊国屋書店

本書はドイツ生まれのエーリッヒ・フロムによって1956年にニューヨークで出版され、鈴木晶氏による改訳・新装版。

そして訳者紹介文にて、鈴木さんは以前私が読んだキューブラー・ロスの「死ぬ瞬間」も翻訳されていたことを知った。
当たり前だが、文体や書き方などから同じ方の文章とは分からなかったし、既に鈴木さんの翻訳書を読んでいたと知り、少し親近感が湧く。

また1956年出版の書が、まだ読み継がれていることにも、驚きである。


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