どんなリーダーシップが、効果的だと思いますか?
「自信があってみんなをぐいぐい引っ張る」?
「みんなの話をよく聞いて、意見を公平に取り入れる」…?
実はみんな公平に接するのではなく、相手の性格や状況に応じて対応する「SLⅡリーダーシップ」というスタイルがおすすめなんです。
※SLⅡリーダーシップ
=状況対応型リーダーシップ(Situational Leadership)
「新1分間リーダーシップ」
私は会社のリーダーに薦められて、本書を読んでみました。
物語調になっているのでとても読みやすいです。
働きすぎの女性起業家が、”1分間マネジャー”から「違った人には違ったやり方を」という4つのリーダーシップスタイルを学んでいきます。
ここでは本書を読んで特に印象的だった点を、抜粋・要約しています。
目次で気になったところから、
読んでみてください!
本書の目次
第1章 起業家の来訪
第2章 部下は1分間マネジャーをどう見ているか
第3章 リーダーの3つのスキル―目標設定
第4章 人々をたえず成長させるために―診断スキルとマッチング
第5章 同じ人にも状況によって違うやり方を
第6章 今やっていることを分かち合う
第7章 学んだことを実行する
要約
印象的な言葉を抜粋、紹介していきます。
第1章 起業家の来訪
「懸命に働くな。賢明に働け」
起業家の言葉が印象的です。
ただただがむしゃらに動くだけでなく、考えて働くのも大切なんだなと思いました。
第2章 部下は1分間マネジャーをどう見ているか
状況対応型リーダーです
…1分間マネジャーは、相手がだれか、状況がどうであるかによって、スタイルを変えるのです。
SLⅡリーダーの別名でも知られています
第3章 リーダーの3つのスキル―目標設定
SLⅡリーダーの3つのスキル
- 目標設定
明確な目標を立てること - 診断
それぞれの目標ごとに相手の発達レベルを診断すること - マッチング
相手が何を必要としているかによって、さまざまなリーダーシップスタイルを使い分けること
1.の目標設定
パフォーマンス管理にある3つの側面。
- パフォーマンス・プランニング
- 日々のコーチング
- パフォーマンス評価
とくに 2. 日々のコーチング が大切にも関わらず、ほとんどの会社がやり残してしまう。
また明確な目標のために何が必要かはっきりしていないと、日々のコーチングも上手くいかないと、1分間マネジャーは話します。
SMARTな目標設定
- Specific(具体性)
- Motivation(動機づけ)
この目標・タスクは個人的にやりがいのあるものか。 - Attainable(達成可能性)
- Relavant(関連性)
この目標・タスクは組織によって意味のあるものか。 - Trackable(追跡可能性)
SMART目標。
会社での目標管理を決める際だけでなく、
個人的な、プライベートな目標を立てる際にも応用できそうです。
第4章 人々をたえず成長させるために―診断スキルとマッチング
「リーダーシップのスタイルは…指示型か支援型の2種類だけかと思っていたのです」という起業家に対して、1分間マネジャーは以下のように話します。
一人前のマネージャとは、柔軟に4種類のリーダーシップスタイルを使い分けられる人です
4種類のリーダーシップスタイル(一部抜粋)
- スタイル1ー指示型
指示型行動が多く、支援型行動が少ない。 - スタイル2ーコーチ型
指示型行動も、支援型行動も多い。 - スタイル3ー支援型
指示型行動が少なく、支援型行動が多い。 - スタイル4ー委任型
指示型行動も、支援型行動も少ない。
4種類のリーダーシップスタイルは、指示型行動と支援型行動の組み合わせを変えたものだと、1分間マネジャーは話します。
指示型行動と支援型行動の 各4つのキーワード
- 指示型行動
決定、指導、観察、頻繁なフィードバック
- 支援型行動
傾聴、介入、促進、激励
「相手によって行動を変えるのは、一貫性がなく、不平等と言われないか?」という起業家の質問に対して、1分間マネジャーはエマソンの言葉を伝えます。
「同じでないものを同じに扱うことほど
不平等なことはない」
第5章 同じ人にも状況によって違うやり方を
・パフォーマンスを観察すること
「 観 察すればするほど
多くを 期 待できる。」
「観察で大切なのは、”進歩を認めてあげる“こと。進歩が見られなければ、次なる手段として”目標の修正”をすること」と1分間マネジャー。
第6章 今やっていることを分かち合う
「SLⅡリーダーシップとは、
部下に対して何かをすることではなく、
部下とともに何かをすることである。」
部下を部下としてでなく、「パートナー」として接するんだそうです。
第7章 学んだことを実行する
目標達成のための6つの対話。
1:意識合わせ対話
2~5:スタイル対話(4種類)
S1、S2、S3、S4
6 :1対1対話
6つの対話うち、ここでは「1対1対話」を紹介します。
「定期的に行い、あなたとチームの連帯を高めるためもの。
…チームメンバーは仕事でもプライベートでも、当面の悩みごとをなんでも話します。チームメンバーはここで、リーダーとしてのあなたにしてほしいことを要望することもできます。
指示でも、コーチングでも、支援でも、あるいは単に事情を知っていてほしいという要望でもいいのです。」
「チーム員としては、たくさん話しても、少しだけ話でもいい、自由です。」
1分間マネジャーのチーム員のマリアは以下の様に話します。
「(チーム員が) 準備するのは話したいことのリスト、それと1分間マネジャーにどんな対応をしてほしいかということ」
1対1対話は、私にとって目から鱗でした!
会社でも定期的にリーダーと面談がありますが、話していいのは仕事のことがメインだと思っていました。
また将来のことなど漠然の悩んでいても「話しても解決しないしなぁ」と、初めから話そうとしていませんでした。
本書で学んだことを、起業家は以下のように要約しています。
「だれもが
ハイパフォーマーになる
潜在力をもっている。
人によって
ほんの少し誘導が
必要というだけである。」
まとめ&感想
私は今まで漠然と、「リーダーは一貫性のある人」と思っていました。
しかし本書を読んで、その考えが覆されました。
「一人前のマネージャとは、柔軟に4種類のリーダーシップスタイルを使い分けられる人」
「つまり状況対応型リーダー。相手がだれか、状況がどうであるかによって、スタイルを変える。
別名はSLⅡリーダー」
また「1対1対話」も印象的でした。
私も定期的にリーダーとの面談がありましたが、口下手なこともあり、あまり自分のキャリアについても悩みやプライベートについて話していませんでした。
しかし「リーダーは私の成長を助けてくれる」という意識を持って、もっと自分の内面について、話してみようと思いました。
***
本書はリーダーシップについて悩むリーダーだけでなく、チーム員の方にもオススメです。
状況対応型リーダーの場合、リーダーがどのような意図をもって、チーム員に接しているか理解することが出来ます。
(現に私も、リーダーに本書を薦められました。)
本書が少しでも気になれば、ぜひ読んでみてください。
本記事がお役に立てば嬉しいです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
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書籍紹介
タイトル:新1分間リーダーシップ―どんな部下にも通用する4つの方法
著者:ブランチャード,ケン〈Blanchard,Ken〉/ジガーミ,パトリシア〈Zigarmi,Patricia〉/ジガーミ,ドリア〈Zigarmi,Drea〉
翻訳:田辺 希久子
価格:1,300円+税
ページ数:153ページ
発行:ダイヤモンド社
発行日:2015年5月28日