2024年本屋大賞を受賞した、宮島 未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」。
学生時代を彦根で過ごした元滋賀県民の私も、満を持して読んでみました。
(図書館での予約がやっと回ってきました。ちなみに今は480人待ち(!))
※一部ネタバレありです。ご注意ください。
本書の目次
- ありがとう西武大津店
- 膳所から来ました
- 階段は走らない
- 線がつながる
- レッツゴーミシガン
- ときめき江州音頭
感想

期待して読みましたが、その期待を超える面白さでした。
私は学生時代を滋賀・彦根で過ごしています。
滋賀は第二の故郷と思っているので、余計に感情移入したのかも。
学生時代の青春がが蘇りました。
成瀬のぶっ飛んでいて、それでいて淡々としたキャラクター、とても好きです。
1~5話までは成瀬の周りからの目線で。6話でやっと、成瀬目線でのストーリー。
1話:ありがとう西武大津店、2話:膳所ぜぜから来ました
1話、2話:成瀬の幼馴染、島崎の目線から。
島崎の目線では、成瀬はいつもひょうひょうとしていて、自信満々で周りの目を気にしなくて。
ちょっと羨ましいです。
(でも6話で見せる成瀬は、実はいつもひょうひょうとしているわけではなく…
更に好きになります)
特に前半2話、ところどころ面白すぎてニヤニヤしてしまい、電車内で読んでいる私は、マスクで顔を隠しながら読みました。
一番好きなのは 第2話 「膳所から来ました」。
3話:階段は走らない
デザイン会社に勤める敬太が主人公。
第1話で成瀬は、西武大津店の閉店前テレビ中継に、毎日映ります。
それを見て「ライオンズ女子、今日も映ってるなー」とX(旧twitter)でつぶやく、あの”タクロー”さんが、今回の主人公・敬太です。
私の世代は敬太が一番近い(同じ社会人として)けれど、
成瀬からの距離が一番遠いこともあり、少しトーンダウンしながら読みました。

実は、、この3話が一番、面白さを感じられませんでした。
なぜか?と考えると、
私はそこまで学生時代の同級生と、同窓会などで集いたいと思っておらず、
共感できなかったのかもしれない。
成瀬からは一番遠い存在であることも、興味をもてなかった要因かも知れないです。
(でも後から繋がってきます。)
4話:線がつながる
「成瀬は坊主だった」
この一文を電車内で読んだときは、思わず吹き出しそうになりました。
そして高校生のお昼事情 (誰と食べるか??)、

分かるなぁ。。
クラスという箱に入れられて、誰と一緒にいるかが重要(と思っていました)。
です成瀬は周りからはみごにされても ひょうひょうとしていて、羨ましいです。

でも本当に周りにいたら、ぬっきーのように疎ましく思うのかも
5話:レッツゴーミシガン
高校ではかるた部に入った成瀬。
滋賀県での大会。
広島の元柔道部、「にっしゃん」との淡い恋。
微笑ましいです。
5話で出てくる 琵琶湖の遊覧船 ”ミシガン”。
(出てくる経緯はぜひ本書を読んでみて下さい!)
滋賀県とアメリカ合衆国・ミシガン州は、姉妹提携を結んでいます。
私は遊覧船 ミシガン こそ乗ったことがありませんが、
滋賀県彦根での学生時代に、アメリカ・ミシガンからの留学生と交流したり、
また部活の人間関係に疲れた時、就活で悩んだ時、
ことあるごとに琵琶湖を眺めに行っていました。

私を癒してくれたマザーレイクです。
6話:ときめき江州ごうしゅう音頭
6話では、成瀬も悩んだり、血の通った人間だと知り、更に成瀬が好きになりました。
成瀬の幼なじみ、島崎のキャラも良いです。
後から本書を読んだ家族曰く「本当に目立たないキャラならM-1に出たりしない」と。

確かに..!
島崎も自分を持っていて良いですね。
本書を通して改めて、
私は周りに合わせることなく、自分を持っている人が好きなんだと改めて気づきました。
全体の感想
2日間の通勤時間で読み切ってしまいました。
本書ではたびたび、滋賀県民の心をくすぐってきます。
滋賀と言えば…
西川貴教。
絶対読み間違えられる地名、膳所(ぜぜ)。
平和堂。
1~6話まで、それぞれ成瀬に関わる人々の目線で物語が進みますが、
最後の章で、いままでの内容が全部つながります。
青春だなぁと感じながら、最後はちょっとうるっときました。
私も波乱?の学生時代、部活の人間関係で悩んだり、初めて一人で海外旅行に行ったり、アカペラサークルで人前で歌ったり(本来は人見知りなのに)
青春真っただ中を滋賀で過ごしたので、自分に投影しながら読んでいました。
まとめ
もう、本当に面白かったです。
私は元滋賀県民なので、親近感満載で、よけいに面白かったのかも知れないです。
それでも滋賀の知名度を上げてもらった本社には感謝です。
続編(成瀬は信じた道をいく)もあるので、これから読むのが楽しみです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
成瀬の破天荒ぶりが気になる方は、ぜひ読んでみて下さい。
書籍紹介
タイトル:成瀬は天下を取りにいく
著者: 宮島未奈(みやじま・みな)
価格:1,705円
ページ数:208ページ
発行:株式会社新潮社
発行日:2023年3月15日