【読書レビュー】「数値化の鬼」仕事の醍醐味とは

読書:ビジネス

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仕事で成果を出すためには?

気になる方が多いと思うこの問い。

その答えは「いかなるときも、まずは数字で考える。」「心を鬼にして数字と向きあうことが大切」だと教えてくれる本があります。

***

数値化の鬼「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法

会社の先輩にオススメされた本です。

私は数字にそこまで苦手意識は無い(と思いたい)ですが、さらに強くなりたいと思い、読んでみました。

タイトルからは分厚くてとっつきにくい内容かと想像していましたが
「面白くてサクサク読めますよ」という先輩の言葉通り、読みやすい内容でした。

特に印象的な章の言葉などを抜粋、要約します。

目次で気になったところから、読んでみてください!


本書の目次

はじめに ── いったん数字で考える思考法

序章 「数値化の鬼」とは何か

第1章 数を打つところから始まる:「行動量」の話

第2章 あなたの動きを止めるもの:「確率」の話

第3章 やるべきこと、やらなくてもいいこと:「変数」の話

第4章 過去の成功を捨て続ける:「真の変数」の話

第5章 遠くの自分から逆算する:「長い期間」の話

終章 数値化の限界

要約

本書は以下の内容から始まります。

…いかなるときも、「感情」を脇に置き、「数字」で考えられること。

それがまさに、客観的に自分を見るということです。

プレーヤーでもリーダーでも、優秀な人なら必ず備えている、「抽象的な考え方」ができる力。

それを本書では、”数値化の鬼”という思考法として与えましょう。

簿記や会計などの専門知識は必要ありません。

最初に「簿記や会計などの専門知識は必要なし」と言われ、数学に苦手意識がある人でも、読むハードルがぐっと下がります。


▶︎いかなるときも、いったん「数字」で考える
本書のゴールは、「いったん数字で考える」という癖をつけること、だといいます。

自分の仕事を数値化することは、現実をそのまま見るということ。
ここが足りていないんだなということをそのまま受け入れること。
つまり言葉で言うと素直さ

そして「心を鬼にして数字と向き合う」という考え方として、「数値化の鬼」という思考法を伝授してくれます。
ただ本書で説明するのは、「他人に対する数字の鬼」ではなく、「自分に対する数値化の鬼」ともいいます。

序章 「数値化の鬼」とは何か

▶︎数値化が出来る人は「失敗」が当たり前になる
「失敗しなくなる」のではなく、「失敗を認められる」ようになる。

大事なことは、失敗を失敗と認めて、次につなげること。

つい失敗をさけようとして、挑戦もさけてしまいます。。

しかし失敗を認めて次につなげることが大切と言われると、

新たに挑戦することへのハードルがぐっと下がります。


▶「仕事ができる人」になる5つのステップとは

  • ステップ1「行動量」を増やす
  • ステップ2「確率」のワナに気を付ける
  • ステップ3「変数」を見つける
  • ステップ4「真の変数」に絞る
  • ステップ5「長い期間」から逆算する

本書では以上5つのステップを、章別に詳しく解説されています。

第1章 数を打つところから始まる:「行動量」の話

▶「数をこなす」ためのすぐやる仕組み
目標のための目標「KPI」という概念

※KPI(Key Performance Indicator):目標を達成するための数値化された指標

ここでは数値化された指標「KPI」という概念の大切さが説かれます。

「KPI」の例:
目標が「英語を話せること」としたら、あまりに漠然としている。
それを「英単語を1日10個ずつ覚える」「英会話学校に週2回通う」とするのが「目標のための目標=KPI」。

*「KPI」は数値化している必要があり、自分でコントロールできるのもポイント。
*識学的には、日々の行動に迷いが無いレベルにまで「KPIに分解できていること」が重要。

第3章 やるべきこと、やらなくてもいいこと:「変数」の話

「変数」という言葉がこの章のキーワードになります。

▶︎「変えられるもの」と「変えられないもの」を見分ける

「仕事のどこを変えればいいのか」
これを考えるのが、いわば仕事の醍醐味です。

▶2つの「頭の悪さ」とは

  • 「変えられないもの」を変えようとする人
  • 「変えられるもの」を変えられないと思い込んでいる人


本来なら、「変えられること」を変えようと努力し、「変えられないこと」は早々に見切りをつけることが大事です。

『「仕事のどこを変えればいいのか
これを考えるのが、いわば仕事の醍醐味です。』

とても印象的なことば。

今までこういう考え方で仕事をしたことがありませんでした…。


▶︎「変数」こそが仕事の成果につながる

結果を出すためには、「変数が何か」「どこに変数が隠れているのか」ということを、試行錯誤して見つけ出さないといけません。

変数の例:大事なプレゼン。
資料の完成後に何時間もかけても、プレゼンの結果は変わらない。
しかしプレゼンの様子を動画で撮影し、自分で見返す。そして結論を先にするなど、伝え方を変える。
そうしたらプレゼンの成功する「回数」が前よりも増えた。

=つまり、そのプレゼンの「変数」は、プレゼンの完成度ではなく、「伝え方」だったということ。

恥ずかしながら、今まで「どこに変数があるか」なんて視点で仕事をしたことがなかったです。(汗)


第5章 遠くの自分から逆算する:「長い期間」の話

「短期的」と「長期的」の2つの視点

▶「時間を味方につける」という言葉の本質
直感的にわかる「短い期間」と違って、意識しないと見えないのが、「長い期間」です。

今の世の中は、目先の「短期的な利益」をあまりに重要視しすぎています。
「コスパ」という言葉が日常会話でも聞かれるようになりました。

しかし、ビジネスでは、短期的には損をしているように見えても、長期的にトクをすることがよく起こります。

▶︎安心感を持つか、危機感をもつか

人間脳脳は短期的な利益をあまりに優先させてしまう。
しかし頭の片隅に、「5年後、10年後はどうなっているだろう?」という考えを持つ。
常に「変数が何か」を探し、危機意識を持つ。

私もついつい目先の利益や、今、楽なこと、かんたんに出来ることを優先してしまいます。
しかし良い意味での、将来への「危機感」を持っていたいです。


まとめと感想

「普段読まない系の本でも読んでみよう」と軽い気持ちで読み始めましたが、かなり面白かったです。

本書の帯に「2022年 1番売れたビジネススキル本!」と書いてあるだけの内容でした。


本書で説かれているのは、

自分には『何が足りていないか』という、自分の不足』に向き合い続ける大切さだと思います。

そして、そのための指標として数値化をして、徹底的に数字と向きあう。

***

特に印象的だったのは、以下3つ。

どれも「変数」について書かれた第3章から抜粋です。

  • 仕事のどこを変えればいいのか」これを考えるのが、いわば仕事の醍醐味
  • 変えられること」を変えようと努力し、「変えられないこと」は早々に見切りをつける
  • 結果を出すためには変数が何か」「どこに変数が隠れているのか」を試行錯誤して見つける


特に「仕事のどこを変えればいいのか」これを考えるのが、いわば仕事の醍醐味
この考えを今までしたことがなかったので、ガツンと頭を殴られたような、かなり衝撃的なことばでした。

仕事に対する向き合い方を変えてくれる本です。

***

本記事がお役に立てば嬉しいです。
ここまで読んで下さりありがとうございました。

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書籍紹介

数値化の鬼「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法
著者:安藤広大 (あんどう・こうだい)

発行:ダイヤモンド社
発行日:2022年3月1日
定価:1,500円+税

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プロフィール

関西在住の30代OL。
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