【書評】冒険の書 AI時代のアンラーニング 「なぜ学ぶの?」

読書:実用書

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今話題の「冒険の書」がどのような内容か、お探しですか?

孫泰蔵(そん たいぞう)さん著者の
冒険の書 AI時代のアンラーニング」を読んでみました。

孫泰蔵さんは、実業家である孫正義さんの弟さんです。

タイトルに「AI時代のアンラーニング」とあるのでAI関連の本かと思ったら、まったく違いました。

なんで学校に行くの?」という疑問から始まり、近代の学校教育のルーツをたどり、学ぶことの根本を突き詰めて、「ではこれからどうしたらいいの??」という疑問を投げかける本でした。

1651年トマス・ホップズの「リヴァイアサン」などから始まり、たくさんの 世界の冒険の書 (過去の名著)が、引き合い出されていて、読んでいてわくわくする本です。

***

本書の最後で問われる問い「人が学ぶ理由」への回答が、一番印象的でした。

世界は自ら変えられる」と思えるような人間になるため

世界は変えられる。
自分が変わりさえすれば、いつだって変えられる。



ここでは備考も込めて、印象的な言葉などを抜粋、紹介していきます。

目次で気になったところから、読んでみてください!


本書の目次

父からの手紙

第1章 解き放とう 学校ってなんだ?

第2章 秘密を解き明かそう なんで学校に行くんだっけ?

第3章 考えを口に出そう なぜ大人は勉強しろっていうの?

第4章 探究しよう 好きなことだけしてなぜいけないの?

第5章 学びほぐそう じゃあ、これからどうすればいいの?

おわりに 新しい冒険へ


要約

ここでは印象的な言葉などを一部 要約・抜粋していきます。

人間関係はアプリシエーション

第3章 考えを口に出そう なぜ大人は勉強しろっていうの?

の章にでてくる「アプリシエーション」という言葉が印象的でした。

アプリシエーション
世界的ベストセラー「人を動かす」の著書 デール・カーネギーの言葉です。
Give honest, sincere appreciation. 
誠実に、心をこめて、相手の良さを認める


そして著者である孫泰蔵さんの言葉に共感しました。

学びの場は評価をして自信を失わせる場ではなく
お互いが多様なアプリシエーションによって
勇気づけられる場であればいいと僕は思った

評価ではなくアプリシエーション。

私は自己肯定感が低くなってしまう時があるので、励まされた感じがしました。



何が役立つかわからない

第4章 探究しよう 好きなことだけしてなぜいけないの?

ここでは、マルセル・デュシャン(「自転車の車輪」の作者)や、荘子そうし親鸞しんらんが登場します。

無用之用 むようのよう※」を説いた荘子、「他力本願」や「悪人正機」という逆説的な思想を追求した親鸞の考えにふれ、

なにが役立つかはわからないのだから、ただひたすらあらゆることを楽しむ姿勢が大事だと考えるようになりました。
つまり私たちは好きなことだけして生きていくべきなのです。

※無用之用
紀元前300年頃、中国の思想家 荘子の言葉です。
役に立たないと思うものも、実は役立つ という意味。

不器用と自分で思っているので、
荘子の「無用之用」という言葉に励まされました。



アンラーニング?

第5章 学びほぐそう じゃあ、これからどうすればいいの?

本書のタイトルにもなっている「アンラーニング」。

アンラーニングとは、自分が身につけてきた価値観や常識などをいったん捨て去り
あらためて根本から問い直し、そのうえで新たな学びにとりくにすべてを組み替えるという「学びほぐし」の態度をいいます。

孫泰蔵さんはこの「アンラーニング」を学んでから、「親の期待に応えたい、親を喜ばせたい」という呪いから抜け出せたと言います。

孫さんのような方も、きっと親御さんからのプレッシャーがあったんですね。



最後の問い

各章では「問い」が立てられ、回答されます。

最後の書5章での問い「人はなんのために学ぶのか。」という問いについて、

明確な回答はされずに、「人が学理由、それは、」で終わっています。

私が思う著者の考えは、以下だと思いました。

もし学校が「自分の人生を自ら切りひらく人間を育てる」ことを使命とするならば、…
世界は自ら変えられる」と思えるような人間になるため、と思います。

世界は変えられる。
自分が変わりさえすれば、いつだって変えられる。

現在や過去、未来の仲間と一緒なら、なんだってできる。

私たちは地上では欠けた弧。
槍弓(そうきゅう)の大きな螺旋に連なる一辺の小さな弧。
たとえ一部にしかなれずとも、後に続く者がいつかそれを完成してくれる。」

自分が変わりさえすれば」世界は変えられる
というのは目から鱗でした。


まとめ&感想

「冒険の書」の名の通り、読んでいてワクワクする、おもしろい本でした。

アンラーニング」過去にしばられず、学びほぐしの態度。

 「人間関係はアプリシエーション」。

そして

世界は変えられる。
自分が変わりさえすれば、いつだって変えられる。


***


挿絵をかかれているのは「あけたらしろめ」さん。

系統は違いますが、一部の挿絵でなぜか私は「14匹のねずみシリーズ」の絵本を彷彿とさせました。

幼いころを思い出して、ほっこりします。

本記事がお役に立てば嬉しいです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

書籍紹介

タイトル:冒険の書
     AI時代のアンラーニング

著者: 孫泰蔵

発行日:2023年2月22日発行
発行:株式会社日経BP



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